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●YsYさんのカラ―漫画は、ただ単にキャラクターに色が付いているというわけではなく
場面ごとに色の変化やメリハリを感じるのですが
特に気をつけていることやこだわりがあれば教えてください

そうですか?
あれ1話ごとに同じ部位は同じ色で塗ってるんで
同じ色のハズですが・・・、あ、あ、でも
照明については結構気を遣ってたように記憶してます。
というか、今思い出してきました。

落ち込んでるようなシーンは
悲しそうなライティングにするとか
青ざめるようなシーンはそのコマ自体
青系統に統一してみるとか

アニメの照明効果を参考に色塗ってた気がします。
デジタルアニメのフィルタ効果というより
もっとアナクロなセル画時代の
80年代チックな画面構成というか。
(ここらへんは最近になって見てるアニメが古いのばっかという理由もあるでしょう)

自分の中でやり方が確立したのは『比那名居損保』で
特にラストの博麗神社のシーンは夜という事もあり
全体の色のバランスを考えるために
まず背景を完成させ、背景と光源の関係を決めた後
キャラ色に基本色(照明による色の変化を考慮していない)で明暗をつけて
その後、そのキャラ色レイヤを複製して
背景に合わせた色味調整してもっかい被せる。とか

うたたね香霖では店内はほこりっぽいだろうから
背景とは別に、キャラクタレイヤーにのみ
うっすら青いレイヤーを重ねたり
でも後半部は魔理沙と霖之助のやりとりが主題になるので
そういうレイヤーとっぱらったり。
回想シーンも違う場面になるので、若干色味を変化させたり。とか

一見ただのアニメベタ塗りに見えて
いろいろやってたんですねw
もちろん青空の下とか、
特に照明色の設定の必要のないシーンは
素直に基本色をそのまま塗ってます。
もちろん時間による太陽の角度ぐらいは考えますが。

なぜ最初からシーンに合わせた色を設定するでなく
色味調整フィルタをのせるかについては
脳内での色のシミュレートができないからです。
薄暗いところでは肌が青く見えるのはわかりますが
具体的にどんな色になるかがわからないのです。
もっともアニメ等でもこういう色彩設計は女性の方の
得意分野でもあるので、これはもう自分にはできないと諦め
photoshopでシミュレートしながら色をあわせるという感じです。

と、それに加えすべてのキャラ基本色を同じにして後に照明色レイヤを乗せた方が
後で調整しやすい、コマ単位で調整できるというのもあります。

っと・・・ちょっと長かったですね。
いろいろと、すっかり忘れてましたが
質問にお答えしているうちに思い出しました。
そうやる事によって、仰られるような変化やメリハリが
生まれていたのかもしれません。

ただ、見えてる光景そのまま書くって意味ではフルカラーのほうが
手間はかかってもやりやすかったように思います。
派手なビームエフェクトもそのまま描けばよかったですし。

最近は製本する前提でモノクロで描いてますが
その照明効果でやってた事を
集中線とかのいわゆる漫画的記号に置き換えないといけないので
いろいろ試行錯誤してるのですが
見える光景を、いかにそのまま映し出すかという点では
フルカラーでもモノクロでも変わらないテーマかもしれません。

総天然色漫画も
カラーにはカラーにしかできない
面白さもあったので、またやってみたくもありますね。
1ヶ月に1ページぐらいならなんとかなるかなw

こうして昔を振り返る質問も
自分でもいろいろ発見があって面白いものですね。
面白い質問ありがとうございました。

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